セント・オブ・ウーマン 夢の香り [DVD] |
退役軍人のアル・パチーノと名門高校の生徒との交流を描くとともに、アル・パチーノの硬骨と卑劣な校長を対比させていますが、このストーリーは疑問があります。
ここに描かれているような男は、決して名門高校の校長にはなれませんし、アル・パチーノの硬骨ぶりも元中佐ともなれば、これぐらいの言動は当然のことでしょう。卒業式での演説も言っていることは当たり前のことばかりで、これを衝撃的な演説として受け取ることはできません。 四つ星を献上した理由、それはアル・パチーノの存在感があって本作品が成功していること。それと、すでに多くの方が指摘していますが、タンゴを踊る場面ですね。ガブリエル・アンウォーのはにかみを含んだ笑顔の美しさに、ため息がもれた。 |
イン・ベッド・ウィズ・マドンナ [DVD] |
初期のマドンナファンはきっと好きじゃないだろう。
結構ショッキングな作品です。 マドンナのショーやミュージックヴィデオで彼女の虜になったファンには、 楽屋裏は生々しすぎます。 ダンサーとの関係や音楽性の背景など、 世紀のPOP ICONの裏側を白日の下にさらしたという点で、 確かに価値ある映像に違いないけど、 私は見たくなかった。 最近のファンには逆に違和感はないと思われます。 |
インソムニア [DVD] |
地軸の傾きのいたずらで、夏至近くになると日の沈まない「白夜」と化すアラスカ。そんな特殊なシチュエーションがある敏腕刑事の心身を追い詰めて行く......アル・パチーノがただでさえ重たい瞼をパチクリさせながら好演する本作は、猟奇殺人犯を追う刑事の執念を描いた単純サスペンスにしなかった、クリストファー・ノーランの「真っ当な」演出の光る物語でした。
「眠る」ということは「贖罪」であり「肯定」や「安息」です。アル・パチーノ扮する刑事は、「白夜の街」を訪れる前から彼自身の過去の正義にさいなまれ、真に眠るということを忘れています。それが白夜という舞台装置と「ある事件」によって深刻に顕在化し、心の隙を殺人犯に扮したロビン・ウィリアムスにねちねちと狙われて行くわけです。 ロビン・ウィリアムスは残念ながらパチーノ兄貴(まともな役を演じたことあるんでしょうか)に比べて迫力不足だったんですが、その迫力の無さが、逆にそれでも揺さぶられてしまう刑事の脆さを浮き彫りにさせていて奏功しているのかもしれません。つまり競演ではなく協演です。 |
ゴッドファーザー コッポラ・リストレーション DVD BOX |
デジタルリストアは嬉しいのですが、やっぱりテレビ版の日本語吹替を収録してほしかったですね…。 |
フェイク (Blu-ray) |
Version: U.S.A / Region A, B, C
MPEG-4 AVC BD-50 / High Profile 4.1 Aspect ratio: 2.40:1 Running time: 2:27:07 Movie size: 39,82 GB Disc size: 43,12 GB Average video bit rate: 28.99 Mbps LPCM Audio English 4608 kbps 5.1 / 48kHz / 16-bit / 4608kbps Dolby Digital Audio English 640 kbps 5.1 / 48kHz / 640kbps Subtitles: English / English SDH / French Number of chapters: 16 #Donnie Brasco: Out from the Shadows (SD - 24 min.) #Original Featurette (SD - 7 min.) #Photo Montage (SD - 3 min.) |
ゴッドファーザー コッポラ・リストレーション ブルーレイBOX [Blu-ray] |
最新の初めからデジタルで製作されたハイビジョン映像のソリッドな高精細さは有りません。しかし、デジタル合成もCGも無い時代に、画面内の全てを準備して、俳優が演技し、それを撮影、編集しただけの映画にどれだけ多くの労力がつぎ込まれているか!?
登場人物そのものになりきる俳優の奇跡的な演技と、その空気感まで余すところなく引き出す監督の演出、全てを収める撮影、そこに生まれる「映画の魔法」を感じて欲しい。 全てが本物の背景の質感、無言の演技の重たい空気までを極限まで再現出来る記録メディア「Blu−ray」で今蘇る20世紀の遺産は若い世代にとってまったく新しい映画体験になると思う。 |
Scarface - 18 Inch Talking Action Figure: Tony Montana |
今まで発売された中で一番いいです。メズコのデフォルメされたものはお気に入りですがリアル版ではこれがかっこいいです。秋に北米でゲームが発売されるらしいので品薄になる前に市場にある今のうちに手に入れておいたほうが賢明でしょう。 |
摩天楼を夢みて(字幕スーパー版) [VHS] |
デビッド・マメットのピュリッツァー賞受賞戯曲「グレンギャリー・グレン・ロス」を一流のキャストで映画化した作品です。邦題やレビューにある「夢」とか「アメリカン・ドリーム」の裏に隠れている、厳しい現実を描いたドラマなので、気楽なエンターテインメントを求める人にはおすすめできません。しかし、アル・パチーノ、ジャック・レモン、アラン・アーキン、エド・ハリス、ケビン・スペイシー、アレック・ボールドウィンといった実力ある男優たちが、実力に見合った役どころと台詞を与えられている映画など滅多にありません。演技をじっくり楽しみたい映画ファンにとって、これほどのごちそうはないと言えます。ある不動産会社で、成績が下位のセールスマンが首にされることになります。そのニュースをきっかけに始まる、セールスマンたちのなりふり構わぬ競争が、マメット一流の台詞の応酬によって描かれています。 |
ヒート【字幕版】 [VHS] |
マイケルマンという監督は、『人がなぜそのような行動をとるに至ったのか』ということを中心に『人間関係』、『心情』、『人の持つこだわり』、『こだわりを持つがゆえに陥る危険』を丁寧に、そして深く、表現するのがうまい監督だと思う。そして必ず最後は男と男のタイマン勝負であること。つまり男たちの濃い物語であるということである。 『ヒート』の後に企業の内部告発を扱った『インサイダー』、モハメドアリの半生をテーマにした『アリ』という作品が出ているが、当然この特徴は出ている。しかし最も色濃く出ているのは『ヒート』ではないだろうか。『インサイダー』では告発しようとする者たち、『アリ』では時代背景とアリ自身、と範囲がやや狭く抽象的である。しかし『ヒート』では出てくるすべての人間の『生活』を無理なく、わかりやすく、織り交ぜているからである。 また豪華な俳優も見所の1つであるが(アル・パチーノにロバート・デ・ニーロ、バル・キルマー、ナタリー・ポートマンなど)衣装もすごい。映画のほとんどのシーンでスーツスタイル。ダークな色をサラッと着こなしてかっこいい。さらにシャツの第二ボタンまで開けるなんてことはせずしっかりタイをする。犯罪仲間の中にはかなり太った人も出てくるが、やはりスーツをビシッときめてサングラス。かっこいい。完璧に似合っている。自分に合うものが何であるか見切っている感じ。(専門の衣装家が決めているのだから当たり前と言えるが、たまにひどいのもある。) 濃い映画にはスーツの似合う男たちが出ていなければ『濃く』はならないだろう。
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アル・パチーノ |
アル・パチーノは、他の名優も通ったリー・ストラスバーグのアクターズ・スタジオ出身者だが、デ・ニーロが変幻自在の役作りをするのと対照的に、いつしかパチーノスタイルとでもいうべき演技法を確立した。
アクターズ・スタジオではいわゆる「メソッド」という、演技者自身の実体験を元にしながら、登場人物の内面をとことん掘り下げる演技法を学ぶわけだが、現在のパチーノは役そのものを自分に引き寄せるやり方に徹している。70年代の彼は、まさにメソッドの申し子的な役が多かったが、「シー・オブ・ラブ」で映画に復帰して以来、60歳を過ぎ、エネルギッシュにどなりまくり他の出演者をも圧倒するような強烈な演技は、どれを切り取ってもアル・パチーノその人なのである。 現在アクターズ・スタジオの学長におさまっているが、スタニフラフスキーとはほとんど真逆のアプローチで、誰もまねできないパチーノ流を貫いている。この本にはエゴイスティックなまでに自分を貫く彼が、どうしてそんな道を選ぶに至ったのかがわかる、画期的な最新インタビューである。 |