 グッバイ、レーニン! [DVD] |
東ドイツに暮らす青年の母が心臓発作で倒れ、意識不明の間に
今まで暮らしてきた東ドイツが崩壊してしまうお話。 主人公アレックスは心臓の悪い母にショックを与えないように 旧体制が続いているかのような芝居をすることを決意します。 ゴミ箱をあさり、東ドイツ時代のピクルスやジャムの瓶を拾ってきては 西側の食材を詰め替えて母に食べさせたり、少年少女を連れてきてコーラスを させてみたり・・・。 だまされているお母さんも気の毒ですが、一生懸命東ドイツの雰囲気を 作り出しているアレックスの姿の方がむしろ気の毒に思えてしまいます。 国が分裂したり、分裂した国が統一したりと我々日本人には想像しがたいことですが、 信じていた国や体制やお金がある日突然消えたとき、人は何を思うのか・・・。 割と軽めのアプローチでありながら、最後にズンと考えさせられてしまう映画です。 |
 サルバドールの朝 [DVD] |
宣伝の最高という言葉には、疑いがあるので、私は本当に思った感じたときしか言わないようにしてますが、これは本当です。
まず、レンタルで観たため、メイキングやインタビューは入ってなく、それについては、 コメントできません。特典には、日本版と海外版の予告が入ってましたが、日本版の予告は ひどいです。これは、どの映画にも言えます。なぜ、最後に「もっと生きたい」というフレーズを持ってくるのか。サルバドールの思いとしては、わかるのですが、作品が台無しになったと思いました。 映画の内容は他のレビューで書いてある部分は省きますが、最高だったと思えたのは、否定するところがなかったからです。映画音楽は、多種多様で、レナードコーエンの写真が写りと音楽が流れたのが、とてもよかったです。官能、暴力、友情、愛情、正義、心理、色々なものが詰まってますが、サルバドールが若く知的で、良心的な人柄であったこと、看守とサルバドールの仲が変化していくところは、好きな部分です。そして、全く飽きなかったです。 事実を事実として、捉えるので、判決が正しいかは、あまり気にしませんでした。 しかし、不当性を認識しなければ、泣くこともなかったと思います。 なにより、たくさんのものが詰まった素晴らしい映画でした。 物事を考えない若い人には、一度は観てほしいです。 読んでくれた方、ありがとうございます。 |
 1/700 潜水艦シリーズ レーニン |
アルファ級潜水艦の模型が欲しくて探していましたが、どこにもないので、
巷に溢れている(?)この製品を購入。 パーツ同士の合いも結構良く、部品数も少なくて、作り易いです。 また、この値段で、フルハルモデルとウォーターラインの両方が手に入り（選択式ではないです）、 普通のディスプレイスタンドと、海面を模したディスプレイ（フルハル、WLの両方を同時に飾れる。）が付いて来るのは、お買い得かもしれません。 精密さとかは、求めるべくもないですが。 ただ、組み立て説明書では、艦首水平板の取り付け位置が、明らかに間違っていると思われます。 正しくは、一番前方の穴に差し込むのだと思いますが、説明では、それより後ろの溝に取り付ける説明となっています。 また、材質の強度も脆く、迂闊な事をすると、簡単にもげたり、折れたりしそうです。 気軽に楽しむ分には、良い商品かもしれません。 |
 帝国主義論 (光文社古典新訳文庫) |
私の興味を引いた点。自由競争（産業資本主義）から独占（金融資本主義）へ移行し、巨大銀行が出現するというくだり。巨大銀行がカネによって支配権を確立していくのだが、その端緒の一例として当座預金の決済等の事例を挙げている。実務的・具体的でもあり、おもしろいと思った。取引の反復、拡大に伴い決済機能（当座預金、為替等）が発達し、それにつれて情報が銀行に集まる。量的拡大が質的変化をもたらす。高利貸資本が銀行資本となる。そして、そもそもの信用創造機能（融資、保証等）からして、高利貸資本、銀行資本は情報を重要視する。我流で云えば、情報資本主義である。
また、ドイツ、ロシアの金融官僚の天下りについても言及してある。（情報の流れの１ルートでもある。） 約１００年前の時代の問題点を現代は色濃く残していると本書は教えてくれる。 |
 帝国主義 (岩波文庫 白 134-1) |
国家の死滅という事にロシア正教的な聖者とよばれたバクーニンの後継者ロシアナロードニキアナーキストクロポトキンが絶賛した本。レーニンは彼を高く評価し彼の書物を読むよう進めクロポトキンもレーニンに賛辞を送る。国民国家が崩れつつあり多国籍企業の富の独占が進む今、一度は目を通しておきたい一冊。ソ連が崩壊してもこのユートピア的でさえある書物の問題提起が全て無効になったと考えるのは誤りである。帝国主義なるものは様々に形を変えて我々の生活を脅かす。ドイツ社民党はマルクスを歴史的遺産とし、国民国家主義政党に生まれ変わりロシア共産党はこの書物で共産党という教会をつくるのである。マルクス、レーニンを教祖に仕立て上げて。そしてそれは総本山のモスクワを離れて宗教団体の如く分裂していく。されど私自身は反共だが流行に流されて全面的にこういう書物を無効で無関心と決め付けるのもよくない。寝転がってベッドで小説みたいに読むものでそう難解でもない。 |
