乙女の祈り【字幕版】 [VHS] |
自らの世界にのめり込む思春期の女の子の心理を描いた衝撃のストーリーです。 自分たちは完璧な世界へ向かっているのに実際はどんどん壊れていく姿が痛ましい限りです。 |
小さな悪の華 [DVD] |
内容を細かく綴る気は無いが、これは「主人公たちの凄惨な末路」を描いた映画では決して無い。
たとえばデヴィッド・クローネンバーグが監督した『ビデオドローム』のラストを、バッド・エンドと解釈するだろうか? あれは紛れもないハッピー・エンドなのだ。 ラスト、少女たちは「敵」に負けなかった。 恍惚たる表情を浮かべ死んでゆく少女たちは、確かに勝ちに等しいものを手に入れたのである。それを描き切ったからこそ、これは名画なのだ。 |
乙女の祈り [DVD] |
「ブレインデッド」「指輪物語」で名を馳せるピーター・ジャクソン監督作品。 ニュージーランドの実話事件をもとにつくられたサイコホラー。 ブレインデッドを期待すると肩すかしをくらうが、違う種の狂気がある。 スプラッタなシーンはわずかなのに、にじみ出る狂気は心胆を寒からしめる。 純粋に狂っていく二人の少女は、美しく恐ろしい。 特筆すべきは画面クオリティの安定性。日常生活から幻想世界まで、気をそぐシーンがない。静的カメラと動的カメラの混在も実に自然。 |
GIRL×GIRL×BOY―乙女の祈り― (アクションコミックス) |
最初、この本を見たとき「これは地雷漫画に違いない!」と思い、
正直読むのをためらっていました。 というのも、私が知っている「女×女×男の三角関係の恋愛もの」は ろくな終わり方をしない作品が多かったわけでして。 仲良しの女の子同士の片方が結局男の子とくっ付いて、「女同士は一時の気の迷い、 でも末永く仲良くしましょう」展開になり、残された女の子は切なさをかみ締めて 「私も素敵な男の子みつけよっと・・・」みたいな展開を見せられるのは もうこりごり、と思ってましたが、しかし・・・! 本作は、それぞれの人物が迷いや過ちに絡められながらも、自分の気持ちを 見つめなおし、自分の立ち位置を作っていこうとしてゆくところで 終わります。(あの変な先輩でさえ・・・) 詳細は物語の核心部分なのでレビューでは割愛しますが、同性を好きになることを 砂糖菓子のような感覚でなく、多少なりとも現実的な問題として描こうとした面も 評価できると思います。多少ヌルい部分は、そもそも登場人物が若い子達だから しょうがないとしても。 こういう作品が多く世に出て読まれることで、異性を好きになることがあたりまえ だというわけでなく、人を好きになることに性別は関係ないという価値観も 存在するということを、肩肘張らず受け入れることが出来る風潮が出来れば 良いなあ、と思います。 |
バイトでウィザード 響けよわが祈り、と少女は笑った (角川スニーカー文庫) |
このシリーズは季節感の描写が綺麗です。季節が移り変わっていく表現がとてもリアルで、読んでいて心地よいのです。季節が秋になるにつれて不穏な空気が流れ始めていたのですが、ついに今回、雪が降って…とても切なくなりました。 話は、この巻のラストで一応「束の間の休息」?的展開になっているのですが、やはり伏線のように描かれた不穏な文章表現がまだ読者を安心させてくれません。まだ季節は晩秋。これから冬に入るにつれて、もっと衝撃的な展開が待っているのかもしれません…。 とりあえず主人公たちの敵である「久画均整」の謎や、ここの「最高位」が一体何者なのかが、この巻で明かされます。 個人的には今回の口絵が大好きです…。イラスト付の小説はこうあるべきですね。イラストが文章をさらに引き立てています。 |