PONK!! |
最初は、結構軽いアルバムだな、なんて思うのですが、何度か聞いてみると、その奥深さがわかってきます。 このアルバム誕生の背景にある、デーモン小暮閣下のスキャンダル等々、鑑みて聞いてみる。そうすると、私たちの毎日にある、ちょっとした寂しさや悲しみに通じるところがあり、そんなセンチメンタルな部分を、あえて表現した彼らは、あたかも「善人風」である。 さすがは聖飢魔Ⅱ!それでも、やっぱり悪魔だと言い切るのだ!! |
DANCE |
新聞で、お母さんとの確執と、昔は押し付けられたような作風に悩んだことを書かれとったけど、エポさんの曲を聴くと、全く逆で、人間性の解放を感じます。内的な苦悩を超えたところに、突き抜けた安らぎがあるんかもしれんですなあ。レナード・バーンスタインが、マーラーやブラームスを指揮する時に見せた人間性の解放いうんでしょうか、エポさんには強いヒューマニズムを感じます。
「Friend」、昔の「音楽のような風」に通じる心を解きほぐす魔法が含まれとります。ベスト盤のレビューでも書きましたけど、マーラーの交響曲群(バーンスタイン指揮など)やベートーヴェンの中〜後期の弦楽四重奏曲(スメタナ四重奏団など)に通じる、心を解きほぐす要素ですなあ。 わての子供に聴かせたい、「海の中で泣いたなら」と「兵隊さんが泣いた」のメルヘン的な、素朴な純粋な世界。 ジャズの「Take five」のコード進行をもじった「苦きは言葉の毒なり」。ボレロをもじったショスタコヴィッチの第七交響曲と同じ境地を感じて、あっぱれですわな。ジャズクラリネットもええ。80年代の曲調からジャズ調に転調する「いとしなみだ」もおもろい。 オリエンタルなコード進行の「夢の後についていく」、コーラスが暖かく深い共感がもてる「希望のバスに乗って」、優しい曲調になぜか地球環境保護を考えてしまう「となりに小さな席をあけて」、爽やかなフルートとコーラスが印象的な「Dance」、澄み渡ったピアノの音がECMの1970年代のキース・ジャレット(Staircase等)を彷彿させて爽やかな「Sanctuary」は、後半パーカッションにより民族的なアレンジとなるところが、1960年代後半のマイルス・デイヴィスの「Bitches Brew」に負けんくらい創造的じゃ。どこをとっても、実に心豊かなアルバムですなあ |
探偵!ナイトスクープ Vol.5&6 BOX [DVD] |
高校まで大阪に住んでいたので、番組放送後の学校での会話は「おはよう!」の次は
必ずと言っていいほど「昨日のナイトスクープ見た?」でした。 素人さんの面白さをここまで自然に出している番組は ナイトスクープしかないと思います。 しょーーーもない事から涙ものの感動作まで幅広いネタに驚きます。 コントや漫才の面白さではなく、日常にある予想外の面白さや発見が いっぱい詰まっている番組です。 小枝探偵、北野探偵、松っちゃん、たむけんがお気に入りの探偵です。 上岡さんの後の西田局長もばっちり合ってます。 |
探偵!ナイトスクープ Vol.7&8 BOX [DVD] |
『大阪弁講座』の後半数分が、ざっくりカットされている… 肖像権の問題で仕方がないのかも知れないけれど、特にナンパ編はO.A時めちゃくちゃ笑ったので、是が非とも見たかったです。 次回は『おじいちゃんはルー大柴』、『ラインバックは死んだのか』、『アイヌの涙をさがせ!』、『ゆがんだ森進一!?』 を収録して下さい、朝日放送さん。 |
探偵!ナイトスクープ Vol.1&2 BOX [DVD] |
初めてテレビで見たときの大爆笑はなかった(そら『爆発卵』なんかビデオで何回も見倒しましたから)けど今でも十分楽しめました。 出たがり素人大阪人のおかげで肖像権の手続きが大変そうだけど、番組放送を打ち切った、お笑いセンスのない朝日放送に悩む在京大阪人のために是非とも続編を!その際には『パルナスの歌』『ラインバック』や、もっと濃くてアホなしょうもない実験(クツを料理したり、ドブ貝を料理したり、ピーマンをボンベ替わりにしたり)の収録を希望します。 |
米朝・上岡が語る昭和上方漫才 |
亡くなった横山ノックさんは、晩年?はともかく、元々は人気漫才トリオ「漫画クラブ」の一員として一世を風靡した人であった。
最近では、2003年に夢路いとしさんも亡くなっている。品の良い、正統派?のしゃべくり漫才師であった。 彼等はいずれも、昭和50年代頃までの上方漫才の中核を担った英才たちであった。 本書は、上述の漫画トリオの一員であった上岡龍太郎、そして上方落語の元老、桂米朝の両氏が(ゲストとして夢路いとし・喜味こいし)、昭和の(末期漫才ブーム以前)上方漫才を語り尽くそうという企画である。 僕がまだ小学生だった頃、週末の昼間の関西のTV番組は、漫才、落語、喜劇のオンパレードであった。 梅田花月、新京極花月、道頓堀角座等々の演芸場からは、さまざまな色あいの(必ずしも華麗とは言えないものも少なからずあったが)笑いの光線が放射されていたのである。 平和ラッパ・日佐丸、上方柳次・柳太、海原お浜・小浜、若井はんじ・けんじ、かしまし娘、宮川左近ショウ、島田洋介・今喜多代・・・・。こうした人々がアブラの乗り切っていた時代で、Wヤングや横山やすし・西川きよし、海原千里・万理なんかが売り出し中の若手たちであった。 本書ではこれらの人々、もしくはそれ以外、エッ?こんなヒトもおったんかいな!的漫才師たちの魅力が、上岡&米朝両氏の絶妙のやりとりによって余すところなく語られている。 そう、両氏のやり取りそのものが、既に上方漫才的であり、語る言葉1つ1つが正しい昭和の上方コトバ、つまり昭和上方文化そのものなのである。 誇り高き関西人よ、本書を手にして自らの文化の底流を再認識すべし!!! |
上岡龍太郎かく語りき―私の上方芸能史 |
漫画トリオがどう結成されたのか?
横山パンチこと上岡龍太郎は横山ノックの弟子なのか? などラジオ等で聞いた話を改めて面白く読んだ。 漫才ではボケ役がもちろん面白くなければならないが、 つっこみ役の的確なつっこみが 漫才をさらに面白くしていることを ダイ・ラケ師匠やいと・こい師匠らを 例にして判りやすく示してくれている。 引退して久しいけど、本当に復帰しないのかな? KBS京都のラジオあたりでひっそりと復帰してほしい。 |