Book of Saturday - King Crimson - Guitar
In the Court of the Crimson King |
pink island盤も入れて比較しました。
2点のアナログ 日本盤P10115A(リイシュ-) UK盤ILPS9111(マト2/2) 3点のCD 1990バージンジャパン 2003紙ジャケ日本盤 2005US盤 アナログ音源はCDに録音して使用。5つのスキゾイドマンをそれぞれ10分割し当家のオーディオで判定した。(アナログはSPU Classic、ラックスマン550という普通の組み合わせで再生しコンピュータに取り込んだ。) 音のクリアさにおいては2005US盤=UK盤ILPS9111>1990バージンジャパン=2003紙ジャケ日本盤(この2枚は同じものではないかと思われる)>日本盤P10115A。低音は2005US盤>アナログUK盤(僅差)>>>残りの3だった。定位に関しては2005US盤が優れていた。つまり2005US盤はオリジナルマスターテープを使用したとされるILPS9111とほぼ同様の音質であり高価なオーディオセットにも十分通用する音と考える。 驚くことにP10115A UK盤ILPS9111の差がわからないという仲間もおり、おそらくコンピュータに付属するオーディオで楽しんでいるためだろうと思われる。私個人はMP3に落としてもこの二つのアナログメディアの差を感じた。 結論だが、大きなスピーカのある方は2005年以降のCDで楽しむのがよいと思う。今回2005US盤を聴くまではUK盤ILPS9111(マト2/2)がもっともすばらしい音だった。そして2005US盤にフィルタリングの形跡(高音<低音)を感じるため現時点においてもUK盤ILPS9111がこのアルバムの標準的なバランスの音を提供するメディアと考える。しかし現在このLPを手にし鑑賞するのはかなり投資が必要であり2005年US盤こそが全世界的標準音質と考えて良いだろう。今後フィルタリングを施さずにオリジナルマスターからCD化されればもはやバージョン更新の必要はないだろう。 |
クリムゾン・キングの宮殿 |
もし無人島にCDを1枚だけ持っていけるなら、間違いなくこれを選びます。
初めて聴いたのは1971年でしたが、実はその前にマクドナルド&ジャイルスやEL&Pを聴いていました。 「クリムゾン・キングの宮殿」のメンバーだったイアン・マクドナルドやマイケル・ジャイルス、そしてグレッグ・レイクが後から録音したLPの方が、日本では先に発売されていたからです。 こんなスゴイLPを2年近く眠らせてしまった理由は何なのか、ぜひ訊いてみたいものです。 初めて聴いたときに鳥肌が立ったのは、"21st Century Schizoid Man"のエンディング、そして一瞬の静寂の後に始まる"I Talk to the Wind"でした。 さらに"Epitaph"の"But I fear tomorrow I'll be crying, yes I fear tomorrow I'll be crying..."では涙が出そうになりました。 その感動は40年近く経ち、恐らく何千回も聴いた今でも、何も変わらないような気がします。 それからクリムゾンのLPが出るという話を聞く度に楽しみにしていたのですが、1974年に「レッド」「U.S.A.」を残して解散してしまったときには完全に虚脱感に襲われました。 1969-1974のキング・クリムゾンのライブはとうとう観る機会がありませんでしたが、確か1982年に、再結成されたキング・クリムゾンを米国で観ることができました。 ただ、もう1969-1974のような感動はありませんでした。 むしろ1978年に観たU.K.(ジョブソン/ウェットン/ホールズワース/ブリュッフォード)のライブの方が夢中になれたように思います。 ウェットン/ブリュッフォードは1974のキング・クリムゾンのメンバーだったからです。 何だか昔話になってしまいました。 その後いろいろな音楽を聴いています(例えば去年はミュージカル"Spring Awakening"に感動しました)が、こちらの感受性が鈍ってしまったこともあって、この「宮殿」を超えるようなものには出会っていないような気がします。 LPのジャケットはジャコ・パストリアスのポートレートの横にいまも飾られています。 |
クリムゾン・キングの宮殿 (ファイナル・ヴァージョン)(紙ジャケット仕様) |
これ以上のロックアルバムを人間は作ることができるのだろうか。いや、ロックという範疇に収めてしまうのももったいない、そんなアルバムだ。
まず、何といってもジャケットが凄い。見る者を不安にさせる、叫んでいるのか嘆いているのか分からないようなその表情は、一度見たら忘れることのできない強烈なインパクトがある。 そして、曲にまったくの隙が無い。「21世紀の〜」は「狂気」、「風に語りて」は「平穏」、「エピタフ」は「荘厳」、「ムーンチャイルド」は「静寂」、そして「クリムゾン・キングの宮殿」は「祝祭」。それぞれの曲に熟語を当てはめるとしたらこんな感じだろうか。この、「動→静→動→静→動」という曲順も見事だし、曲の繋がりも良く、それぞれのイントロ部分には、聴き手をどきりとさせる程の滑らかさがある。 デビュー作にして、誰も到達することのできない高みに到達してしまった作品だ。明日、世界が無くなるとしたら、私はもう一度このアルバムを聴くだろう。 |
Noise - Live at Frejus 1982 [VHS] [Import] |
~この映像はこのコンサートのメイン・アクトのロキシーミュージックがビデオ取りする際そのテスト的に前座のクリムゾンの映像もとったというのが真相のようです。だから画像、音質ともにあまりよくありません。でも個人的にはオープニングのWaiting man でパーカッション→スティック→ギターとシーケンシャルフレーズが重なっていく部分や他では映像でみれないThe~~ sheltering sky などスリリングですばらしいです。discipline 期の再評価がなされた今、ロバート・フリップ卿のタキシード姿とともに楽しめる作品だと思います。~ |
Neal & Jack & Me: Live 1982-1984 [DVD] [Import] |
ライブインジャパンはVHSを友人宅で食い入るように何度も見てました。
いつかは自分のものに、、、と思いつつ廃盤になって何年も。ようやくDVDで、しかもフランスでのライブもセットでというお買い得パッケージなので文句なしに飛びつきました。 不当に評価されていると私は思う80年クリムゾンを再認識する、やはりクリムゾンはライブバンドだということを痛感し、そのパワーを感じられる良作(音質、画質ともに向上している)と思います。 惜しいのはなぜ「ディシプリン」をカットしているのか、ということ。80年クリムゾンの代表作の筈なのに。妙にタムが低いドラムセットで黙々とリズムを刻むブラッフォードの演奏が記憶に残ってましたが、もう一度見たかった。 浅草ツアーの様子なんかいらないからディシプリンをいれてほしかった。 |
デジャ・ヴルーム [DVD] |
ダブルトリオ期のクリムゾンの姿を的確に捉えた秀逸な作品の再発盤です。DVDメディアとしての完成度は高く、DVDが普及する前にリリースされた作品であるにも拘わらず、古さが全くありません。マルチアングル、ちょっとしたゲーム感覚で歌、リズム隊、ソロを各年代からチョイスして演奏出来る21世紀のスキッゾイドマン...完成度は非常に高いです。前回発売されたDVDからの変更点は、まず前回はCDケースサイズがDVDケースサイズになりました。それと両面1層でしたが、片面2層になり、DVDを裏返す必要がなくなりました。これが大きな変更点。ただ、片面2層にしたので、時間短縮の為か曲が孤立していて繋がったライブ感覚ではなくなりました。それと、『VROOOM』が『VROOOM VROOOM』、『VROOOM VROOOM』が『VROOOM』と誤表記されています。見所はビルとパットのグルーブの違いですね(笑)。この作品で、クリムゾンで観れるビルブラッフォードは最後です。もう少し評価されてもいい作品だと思います。 |
ニール・アンド・ジャック・アンド・ミー [DVD] |
賛否両論な80sクリムゾンのライブ。ある意味貴重なソースです。個人的には「賛」の方なので非常にうれしい。20年前に友人宅でライブインジャパンのビデオを見て以来、いつかほしかった、でもそのうち廃盤になってしまった映像がDVDで手に入るだけでも星5つです。しかもフランス?だったかの別ライブの映像もある。これで星7つです。
が、なぜかビデオに収録されていたdiciplineが未収録!昨今のクリムゾンのヘビーなカラーにそぐわないからかもしれませんが、80sの象徴としてこれは入れて欲しかった。ということで星3つ(!)減点です。おしい。 |
In the Court of King Crimson |
Robert Frippの日記にも度々登場する著者によるクリムゾン本です。
Robert FrippおよびKing crimsonのファンとして 半ば自動的に購入しました。 実際のところ一度読んでそれから開いていませんが、 メンバーや関係者のインタビューも豊富に収録されているので、 ファンなら必携の資料と言えます。 特に制作過程や解散・結成に関して、 各メンバーがどう考えていたかの知ることができるので、 楽曲を中心とした情報に加え、人間関係面の肉付けができます。 Robert Frippやプログレ関連の日本語記事は往々にして、 良く言えば編集者の思い入れたっぷりの、 悪く言えば恣意的にキャラクター付けされた文章が多く、 げんなりさせられることが多々あります。 本書は英文であるため理解度は7,8割程度ですが、 よりソースに近い情報が得られるのが利点です。 特にLark期のライブに関するくだりは面白いですね。 「ジョンとビルに挟まれて、レンガが飛び交う中で演奏していたようなものだ」 (ややうろ覚えです) |