レインマン [VHS] |
この映画の見所はやはり、ダスティン・ホフマンとトム・クルーズという演技派俳優の共演でしょう!ストーリーもシリアスな所が多い映画なのに、ユーモアがきいた面白おかしい部分もたっぷりで思わず「フフッ」と笑ってしまう。ドライで自分勝手な弟、チャーリー(クルーズ)が自閉症の兄レイモンド(ホフマン)と時間を過ごすことで温かみを持った人間へと変化していく様子が、観ている者の心をホッコリ温めてくれます。 |
レインマン |
初めて映画館で観た洋画が、80年代の佳作「レインマン」。青年と自閉症の兄が、旅を通し心を通わす、アメリカらしいロード・ムービー。時にしんみり、時にユーモラスに兄弟の再生を描き、最後はほろ苦い....。自分にとって、大人の世界をひたひたと感じる新鮮な味わいだった。 サントラも、直ぐにレンタル。軽快なリズムの「アイコ アイコ」、センチメンタルなテイストの「オン ザ ロード」などに聴き入り、新しく知った世界を身近に感じた。通して聴くと、優しく心地良いノスタルジーに包まれてしまう。凄く思い入れを感じる、大切なサントラ。 |
リアル・レインマン 『レインマン』のモデルになった僕 [DVD] |
先だって、フジTVの「ザ・ベストハウス123」で茂木健一郎先生が会いに行っていたサヴァン症候群のおじさんキム・ピーク。その彼をフィーチャーしたドキュメンタリーで、NHK教育TVの「地球ドラマチック」でオンエアされたものの5分長い完全版だそうです。とにかく、読んだものをなんでも覚えちゃう。しかも、聞かれればすぐにそれをはき出せる。まさにコンピュータのような人です。
しかし日常の生活における動作や、普通のコミュニケーションにはいろいろ障害があり、それを全て、常に一緒にいるお父さんがサポートしています。このある意味、ステージパパ的なお父さんとの関係がなかなかに微妙。キムもお父さんなしでは生きていけないけれど、お父さんもまたキムなしではもう生きていけない、そんなカンジで、単にスゴイ才能!とビックリするだけじゃなくて(もちろんスゴイんだけど)、いろいろと考えさせられた番組でした。 DVDには茂木先生や精神科医にして「ひきこもり」のオーソリティー、斉藤環先生の書き下ろしのブックレットもつくとか。どんなことが書いてあるか、ちょっと楽しみです。ジャケットもカワイイですね。100%ORANEGかな? |
自閉症の謎こころの謎―認知心理学からみたレインマンの世界 |
私自身、自閉症とは診断されないだろうが、自閉症的傾向を持つ者であると自認する。人から非難されたりすると、それに対して反抗するのではなく、うつむいて口を閉ざしてしまうことがある。なぜ、口を閉ざしてしまうのか?その時、自分の心の奥底で何が起こっているのか?そもそも、自分は、なぜ自閉症的傾向を持つに至ったのか?それは、家庭環境に問題があったのか?それとも、生まれながらに持っている気質に関係するのか?また、自閉症とは、ある個人が持つ病的傾向をあらわすだけではなく、広く今の時代を「自閉」的な時代と位置付けていくことはできないだろうか? このような疑問のひとつにでも、何らかの解答を与えてくれるのではないかと期待し、本書をひも解いた。しかし、残念ながら、本書は、そのような問いに解答を与えるような書ではなかったようだ。 映画「レインマン」にあらわれる場面を、著者が良く知る自閉症者と照らし 合わせて解説していく、いわば、”学術的”な映画解説といえるかもしれない。また、映画「レインマン」は、広く、自閉症者の存在を世に知らしめた功績があるが、本書では、それを映画だけでは終わらさせず、さらにもう一歩突っ込んだところに連れて行ってくれる。 しかし、どうしても、浅はかな印象だけは拭えない。自閉症者の表面をなぞっているだけで、「こころの謎」のその複雑さには、その入り口にも到達していないように思えた。これは、おそらく本書が悪いのではなく、「認知心理学」が持っている限界なのではないか?「こころ」に関しては、やはり、仏教に一日の長があると思われる。本書の著者には、ダライ・ラマと科学者の対話集である「心と生命」を一読することを薦める。 本書は、以下の方々に一読することを薦める。 - 映画「レインマン」を観た方(映画館では気づかなかった新たな発見が必ずあります) - 周りに自閉症者がいる方(彼らの世界に一歩でも近づくため) |
レインマン |
せっかち弟とのんびり兄。正反対の兄弟が、20余年の空白を経て。
出会い…スパークする、活き活きと。5種類の微笑を使い分け、タフに 生き延びる家出した弟。でも打算でしか人と付き合えない。5色のノート で記憶を、自在に操ってきた兄貴。でも、恐怖か否か、感情は2つしか 表せない。駆け足で大人になった弟。少年のまま中年になる兄。 なんだろうな。うーん。読み終え、ノスタルジーな気分?ふと、 ホコリ被ってた卒業アルバム引っぱり出して、旧友にTel しまくりたくなる様な気分になった。 弟は正直な大人だと思うよ。大人になれば誰だって、人間関係は 「打算」から始まる。(コイツの人脈は使えそうだな…カッコ良いし 合コン組みやすい…どこでこんな情報つかんでくるんだろ…おいしい店で ゴチソウしてくれる…笑えるストレス解消するし)そう入口は利益を見込ん でから。 でもやはり長所ばかりじゃない。付き合いが続くと短所も目に付きだす。 面倒に巻き込まれても、辛抱強く切らずに続けると。いつの間にか、 苦労や成功体験を共有してて。カビの生えた思い出話だけでも、えんえん 酒が飲める関係になってる。たまに新品のグチ話おまけ付で。それが打算で 割切れない「情」で結束しているキズナ。兄弟は、キズナを取戻せるか?大事なピースかけらを。 PS●弟の障害→『ギルバート・グレイプ 』レオ●ブラピが演じたやんちゃ弟→『リバーランズスルーイット』(マクリーンの川 集英社) |