claudia's theme - the unforgiven
許されざる者 [DVD] |
娼婦の小さなプライドが賞金稼ぎを呼び、保安官には町の秩序は俺が握ると言うプライドがあり、キッドには近眼でもあっても知られたくないプライドが邪魔をし、M・フリーマンには未だに射撃の名手である事のプライドがあり、ウィリアム・マニーには家族の生活のためというプライドがあり、イングリッシュボブには紳士ぶりたいプライドがあり…。
その結果、皆がそれぞれのプライドを守りたいがために殺戮と暴力が生まれる。 こんな複雑な脚本を書いたのはデビッド・W・ピープルズ。この名前にピンと来たらかなりの「通」です。あの「ブレードランナー」の脚本を書いた人でもあります。一筋縄ではいかない登場人物を巧みに構成していきます。R・ハリスも亡くなってしまい寂しくなりました。 |
許されざる者 [DVD] |
ダイナミックなアクションと人間ドラマを描かせたら一流のジョン;ヒューストン監督。育ての親(環境)か生みの親かというテーマを白人とインディアンという図式で描かれたヒューマンドラマ。オードリー・ヘップバーン最初で最後の西部劇であるが、彼女の万国を越える妖精的な魅力があればこそこの役を演じることが出来たのだと思う。種族の対立は現在も続く世界の課題。争いなく平和に暮らしたいと思える作品。 |
許されざる者、筆刀両断! (ちくま文庫) |
筆者は激辛評論で有名な人だ。ただ、単なるポーズとしての激辛ではなく、それは少数者そして弱者への視点に立つという視点がぶれないからだろう。その評論について全面的に賛同できないところも多々あるが、複眼的な思考を持つことへ確実に誘ってくれる。今まで自分がいかに多数者側への視点に偏っていたかを分からせてくれる本だ。また、とにかく読書家であることには頭が下がる。むしろ、書評が大変役に立つ。 |